インプラントとは

最近良く聞くインプラントとは、一般的に身体の補助や代替となる人口医療機器の総称のことで、その定義は広く、ペースメーカーや人工骨などがよく知られています。
歯科においては人工歯のことを指し、正式名称は歯科インプラントと呼ばれています。最近ではこの人工歯でのインプラントという意味合いで使われることが多いです。

歯科インプラントの歴史はとても古く、紀元前の遺跡や人骨から既に人工物を埋めて使用していた形跡が見つかっています。
最近ではその技術精度も高くなり、一見すると見た目では本物そっくりの歯の様に見えるインプラントも増えてきました。
よくわからないとされるのが入れ歯との違いです。
入れ歯は本来生えていた箇所に人工で出来た歯茎をはめ込みます。この歯茎には予め歯が取り付けられていて、入れ歯をはめ込むだけで失ってしまった歯を再現出来ます。
はめ込む際には周囲の歯に器具で固定するため取り外しが可能な特徴がある一方、かみ合わせや隙間に食べ物が詰まりやすく、虫歯や口腔トラブルになりやすいものでした。
最近では入れ歯の代わりにインプラントを採用するケースが増えています。入れ歯との一番の違いは、歯自体を一本一本直固定する着脱不可な状態です。
インプラントの場合、人工歯を骨に直接固定するため人工歯が動かず、本当の歯のように扱うことが出来ます。
しかし、骨に固定する外科的手術がどうしても必用で、インプラントにかかる期間は長く、費用は高くなりがちになります。

インプラント費用

インプラント治療を行う時に気になることといえばその費用でしょう。
手順は勿論のこと、高度な技術を要する外科手術や治療に必用な期間も長いため、どうしても高額になりがちです。
インプラントは自由診察なため保険が適用されません。その為、自己負担となってしまいます。
料金に関しても治療を行う側が自由に設定できるため、相場がわかりにくい傾向があります。
治療を受ける前に医療費控除対象かどうかを確認するようにしましょう。インプラント治療でかかった診断料や通院費、交通居費から手術台などは実は控除の対象です。
インプラントを実際に受ける際には領収書をしっかり受け取り、確定申告まで保管しておきましょう。

治療の相場は非常に様々です。取り付ける人工歯のグレードによっても、手術時に使用する麻酔によっても大きく変わります。
日本インプラントセンターによれば、平均的な治療費は1本あたり約30万円程と発表しています。
一本当たり30万円程と考えると、やはりリーズナブルな価格とはいえないでしょう。
勿論この価格より安い場合もあれば高くなる場合も容易に予想されます。
ですが、インプラントはあくまで高度な技術を使用した歯の再現治療です。
逆に言えばこれぐらいの価格で再現が可能な時代になったというのはある意味凄いことと言えるでしょう。

平均的な相場を知った上で信頼できる歯科医を探し、じっくり相談し納得いった価格で治療を行いたいものです。
間違っても格安を謳った怪しいところで治療は受けないようにしましょう。

インプラントの安全性

インプラント 架け橋

失ってしまった歯を再度再現できる救世主とも言えるインプラントの安全性についてはいろいろな意見があります。
というのもインプラントは非常に高度な技術を要する外科手術を一度ではなく、複数回行う必要があるからです。
行うのは自由ですが自由診療かつ保険などは一切ありません。
インプラントを行い何かしらのトラブルが起きたとしても本人の責任となるわけです。
ですがインプラント自体が危険なものという認識は間違っています。
あくまで高度な技術を必要とする立派な医療行為が伴うため、行うまでにはしっかりとした知識と、病院選び、そして担当医との相談が必用なのです。
それさえ出来ていれば本来生えることのない歯を再現できるわけなので、素晴らしいものです。

インプラントを行う際の注意点はまず、正しい知識を身に付けることから始まります。
なぜなら中にはインプラントブームに乗っかり粗悪品を取り付けるクリニックや、高度な技術を身に付けていない医師による手術などが実際に例として報告されているからです。
しっかりした医者選びも重要です。事前の問診から適応しているのかの検査、保証制度の有無や、患者の事を第一に治療計画を計画してくれるかなども確認対象です。
様々な病院に脚を運ぶのもトラブル回避の1つの方法です。積極的にセカンドオピニオンを行いましょう。
インプラントは定期的なメンテナンスも大切になってきます。つまり長い付き合いが必要となります。
信頼できる主治医を見つけるか否かでインプラントの安全性も変わってくるでしょう。

手術の流れ

インプラントを行うには外科的手術が必要ですが、それには多くの手順があります。
まずインプラントに適しているか様々な精密検査が行われます。その前に問診などもあります。
検査に問題がなければ主治医とともに治療計画が作られ、時間をかけてその説明と理解の作業が行われます。
口腔環境によってはインプラントとの干渉を防ぐため予め歯を削ったりすることもあります。骨の強度不足や密度に問題がある場合はこれらの問題の解決が優先されます。
インプラント手術の準備が整ったら、一次手術が行われます。通常インプラントは2回に分けて外科手術が行われます。
一次手術ではまず土台作りが行われます。インプラントでは人工歯を支える根っこが必要になります。
頬骨に根っことなるネジ状の人工部品を埋設していきます。
骨や歯茎との定着が必要なので一次手術完了後は数ヶ月の術後経過観察が必須になります。直ぐに2次手術が出来るわけではありません。

術後観察で骨との定着が確認されたところで、一次手術時に埋設した人工部品と歯を連結する連結部品を装着する2次手術を行います。
約2ヶ月の術後観察後、実際に取り付けられる歯の型取りを行い、形状や色等を確認しながら人工歯を作っていきます。
最終的に連結部品に人工歯を取り付け、インプラントの完了です。
このようにインプラントは時間がかかる上に多くの手順が必要になります。
インプラントに関する知識は勿論のこと、事前準備が非常に大切です。

適しているか

簡単にインプラントといってもそもそも適している方もいればインプラント治療を行うのに適していない方もいます。
まずインプラントは歯科治療の1つですが、他の歯科治療のように安易に行えるものではありません。高度な技術と多くの手順を含み、また自由診断です。
術後のメンテナンスも定期的に必要になるため、メンテナンスが出来ない方はまずインプラントが行えないといってもいいでしょう。
高度な外科手術と骨に人工部品を埋設するため、手術に耐えられる体力と、未熟な骨の低年齢者も適していません。
インプラントは歯茎とも密接に関係あります。重度の歯周病を患っていた方や、現在も歯周病の場合は出来ない可能性が予想されます。
喫煙者の場合も難しいと言えます。なぜなら免疫力低下が招く感染症のリスクが高くなるからです。
インプラントでは人工部品を定着させるため術後に期間を空けて定着を待ちます。この期間に免疫力が低下し、何らかの感染症にかからないとも言い切れません。
またニコチンは欠陥を収縮させることでも有名です。インプラントは埋設した人工部品によって支えられています。周囲の骨や歯茎組織が血管収縮によって組織が弱ってしまってはインプラント自体が取れてしまうこともあります。
何らかの疾患を持っている方や、常時服用している薬によっては手術が難しい場合も考えられます。
いずれにしてもインプラントを受けたい場合は歯科医への相談が必須です。インプラントが難しい場合でも方法次第では可能な場合も考えられるので、主治医としっかり話しをすると良いでしょう。

術後の流れ

インプラント治療はその多くの手順とそして何よりも手術内容に骨に穴を開け、人工物を埋め込むという作業が行われるため痛いや怖いという印象を持たれることが多いです。
治療中(手術中)は勿論麻酔や、不安を取り除きリラックスした状態の身体にするため鎮静剤等が用いられます。
鎮静剤は意識をはっきりしないような状態にさせる薬の一種で、胃カメラや内視鏡検査で使用したことがある方も多いでしょう。
それらを使用することで痛みを感じず、あっと言う間に治療は完了します。
ただしインプラント治療の場合、治療後(術後)に痛みを感じるという場合があります。
その痛みは人工物を埋設したことによる腫れが原因している事が多く挙げられます。
治療後は安静が絶対で、数日間は入浴や飲酒、激しく身体を動かす事などは極力控え、噛む力を要す食べ物なども食べないほうがいいとされています。
それでもインプラント技術は日々進歩していて、最近では一週間程度でその痛みも治まると言われています。

あまりにも痛いという時には必ず主治医に相談されたほうがいいでしょう。
特に日が経つにつれ強くなる痛みや、処方された薬(鎮静剤など)を服用しても一向に収まる気配がない、また治療後から日数が経っているのに痛みが完全に無くならない時は要注意です。
細菌感染症に感染している可能性もあれば、化膿や炎症が起こっていることが考えられます。
市販の薬などで安易に対処するのではなく、必ずインプラントの専門家に診てもらうのが先決でしょう。

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