歯医者で作ってもらう

治療シーン

睡眠中は、生き物がもっとも無防備になる時間です。その間の出来事は覚えていないし、意識することもできないし、したがって制御することもできません。
これで何もしていなければ、もちろん問題はないのですが……中には、睡眠中に色々と厄介なことをしてしまっている人もいるんですよね。
例えば、いびきです。
いびきをかきながら寝る人が隣にいたら、どうでしょう?安らかに自分も眠れるでしょうか?きっと、いびきがうるさすぎて、落ち着いて寝られないと思います。
頼むから、やめてちょうだい。そう言っても、隣はぐうすか、夢の中。頭に来て叩き起こしたって、「え?いびきかいてた?そんなわけないよ」なんて……。
これでは、いくら仲の良い二人の間にだって、亀裂が入ってしまいかねません。
いびきを書いている人と一緒に生活している人は、自分の大切な睡眠時間を守るためにも、相手に歯医者をおすすめしてあげてください。
実は、酷いいびきは歯医者で治すことができるんです。歯医者で治す、と言っても、特別なことはしません。そもそも、いびきをかくのは病気ではないので、専門的な治療が必要な病気かと言えば、そういうわけでもないのです。どちらかと言うと、いびきをかかないよう、歯医者で矯正をする、といったほうが正しいでしょう。
いびきの矯正には、歯列矯正でも用いられるような、マウスピースを使います。マウスピースを口にはめて寝るだけ。たったこれだけでも、かなり程度が軽減されるはずです。つまり、寝ている人の口にマウスピースを突っ込めば……という物騒な考えは置いておくとして、相手に歯医者で作ってもらったマウスピースを装着して眠るよう、お願いしてみましょう。そうすれば、きっと今夜はぐっすり眠れるはず。まずは一度、歯医者に連れて行ってみましょう。

気管を確保して熟睡

マウスピースを装着することにより、顎が前に押し出される形となり、また噛み合わせもしっかりとするようになります。さらに、寝ている間に口を開けてしまっている人でも、朝までしっかり口を閉じて寝ることができるようになります。下顎が前に押し出される形になると、舌もそれに引っ張られて、前に向かいます。気管を塞ぐ形になりにくいので、いびきをかきにくくなるというわけです。また、噛み合わせが悪いと口を開いたまま寝やすくなり、口を開いたまま寝てしまうと、口を閉じているときよりも気管が小さくなってしまうのです。マウスピースを装着して、口を閉じたまま寝られるようになれば、気管を大きく確保したまま睡眠を続けられるようになるのです。
そうなれば、いびきの原因を取り除くことができ、すっきり解決する、というわけなんです。マウスピースを装着しながらの睡眠は、初めての頃はかなり違和感があって、寝にくいと思います。それでも、それをしばらく続けていれば、やがて装着しながらでも寝られるくらい慣れるでしょう。最初だけ少し我慢が必要ですが、慣れてくれば問題ないと思います。うつぶせや横向けで寝れば、ある程度いびきは改善されます。しかし、仰向けでなければ上手く寝られないという人も多いでしょう。
人によって、好ましい寝方は違います。仰向けでなければ寝られないという人を、無理にうつ伏せや横向きに寝かせてしまうと、睡眠がストレスになってしまって体調を崩す恐れもあります。そこで、寝方ではなく、いびきをかかないように矯正する手段が求められ、それに答える形でマウスピース装着によるいびき治療が開発されたのです。

メカニズムを知っておく

そもそも、どうしていびきをかくのでしょうか?実は、いびきをかくのは人だけではありません。犬や猫などの小動物だって、いびきをかいて寝ることがあるんです。
つまり、人特有のものではないんですが、それでも程度が酷いいびきとなると、やはり人に顕著です。マウスピースをつけるとそういったことは改善されます。
特に、太り気味の人は、大きないびきをかきやすいと言われています。それは、首周りの肉が太くて、気管を押しつぶしてしまいやすいから。気管が押しつぶされてしまうと、大きく息を吸うことが難しくなってしまいます。気管が押しつぶされたまま呼吸しようとすると、力を込めて、思いっきり呼吸しないといけなくなります。
その結果、あの「グゴゴゴゴ」というような音になってしまうんです。マウスピースを装着すると気管が押しつぶされなくなり、気軽に呼吸ができるでしょう。
じゃあ、太り気味でさえなければいびきをかかないのか、と言うと、そういうわけでもありません。太り気味の人はいびきをかきやすいというだけで、痩せている人でもいびきをかくことはあるのです。その理由は、舌です。睡眠中は、身体の筋肉が弛緩しています。つまり、力が入っておらず、だらんとリラックスしている状態です。舌も筋肉なので、睡眠中はだらんと垂れ下がっています。この舌が、喉の奥、つまり気管の入り口部分を塞いでしまうと、呼吸が上手くできなくなってしまうことがあるんです。やはり、舌によって気管の入り口が塞がれてしまうと、呼吸するために大きく力をこめなくてはならなくなります。それによって、いびき特有の、重く地の底から響くような轟音が鳴り響くというわけです。

寝付きや寝起きが良い

マウスピースを装着してもらって、いびきをかかなくなったなら、これでもいびきに脅かされる夜とはさよならです。そして、それと同時に、いびきを書いていた本人にも、喜ぶべき変化があることに気づくはずです。聞いてみてください、「寝起きの調子が良くなったんじゃない?」って。そうなんです、実は、いびきをかかなくなると、寝起きの調子も良くなると言われています。これまで、目が覚めてからもしばらくはだるさが取れず、身動きが取れなかった人でも、いびき防止のマウスピースを装着して寝たら、ぱっちり目が覚めるようになったということもあります。
それは、マウスピースの効果、というよりも、いびきが身体にもたらしていた悪影響がなくなったことによる変化なのです。いびきがかいているということは、気管が潰されかかっていたということです。その状態では、ろくに呼吸をすることができず、酸素もあまり吸えていませんでした。となると、身体は酸素が不足している状態に近かったのです。
それが、マウスピースのおかげで、いびきが解消され、きちんと呼吸ができるようになると、これまで睡眠中は不足していた酸素を補充することができるようになりました。すると、身体の隅々にまで酸素が行き渡るので、寝起きもすっきりですし、睡眠の質も高くなって健康になれるんです。いびきを解消すると、隣にいる人の睡眠を妨げないだけでなく、自分自身にまで良い影響があるんですよえ。自分がいびきをかいていると思う人、かいていると誰かから指摘された人、今すぐ歯医者にいって、いびきを解消しましょう。

 

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